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2021.07.15
<連載>SHISAKUの試作/クリーンメニュー?を企画します!(その5)

いつもメニューの装釘SHISAKUをご覧いただきましてありがとうございます!SHISAKUの芦田でございます。

今回で連載5回目となります、メニューの装釘SHISAKU(以下SHISAKU)の新商品開発日記!長すぎない?いえいえ、それだけ書くことがあるで・・・

 コロナ禍でいわば大混乱に陥った飲食業界ですが、世間一般でもビニールカバーを被せて使用されているお店様も多いかと思われます。しかし、なんというか、被せられている感があるといいますか。それはそうで、実際衛生上の追加措置な訳です。そこで、被せられている感を解消するには「ビニールカバーありきでデザインすればいいのでは」という着想から今回の企画が始まったのです。

これまでのあらすじはこちらから

SHISAKUの試作/クリーンメニュー?を企画します!(その1)

SHISAKUの試作/クリーンメニュー?を企画します!(その2)

SHISAKUの試作/クリーンメニュー?を企画します!(その3)

SHISAKUの試作/クリーンメニュー?を企画します!(その4)

  • パイピングとは

↑今回はビニールカバーにパイピング加工を施しました。

パイピングとは、我々の衣服や子供用のハンドタオルなどでよく見かけますが、元々布端を別の布で包んで縫製する技術で、布端がほつれないようにするためのものです。

ビニールだからほつれないよね?とわれればその通り、しかし、このパイピングでビニールカバーのデザイン性を上げるのです。これはフェイクレザーのパイピングで縫製で取り付けてます(テープ状のパイピングテープというものもあります)。縫製まですると、縫製の糸の色も気になってくるんですよね〜。

・メニュー本文は?そして実験へ。

続いてメニューの本文です。というか水面下で進めていたのですがやっと書くスペースができました。

クリーンさを謳ったメニューということで、水拭きもしくはアルコール消毒に適したメニューブックというところはマストなのですが、メニュー本文というか、紙どうする?という話はずっと上がっていました。大体、提案ベースで出てくるのが

1.LIMEX:「 石灰石を主原料にプラスチック・紙の代替製品を成形、またリサイクルが可能」な素材です。紙やプラスチックの代替としてSDGs的側面から見ても大変魅力的!

2.ユポ:よく言うのですが「選挙の投票用紙でも使われる」メディアで独自の製法により開発された、強くてしなやかな「フィルム法合成紙」とのことです!

この2点ですね。どちらも水に強く耐久性もあるというものです。LIMEXは某量販店でレジ袋で利用されたりなど知名度も高く、対してユポは今までも広く知られたもので耐水性は申し分ないという・・・

↑LEMEXとユポのほか、オーパ、シナップス、といった市場に出回っている「水に強い」メディアを一通り印刷してみました。印刷自体はどれもきっちり出てます。当たり前ですが。

そしてこのような実験を・・・

このビニールカバー、塩化ビニールでできておりまして、平滑な、ツルツルギラギラした素材は何か紙がビタっとくっつくと言いますか・・わかります?よく塩化ビニールでできたプールバックとかって素材同士がくっついたりしません?ああいった感じでビニール素材と用紙の相性を調べるわけです。こうやってしばらく放置、と・・・

ちなみに、パイピングの話ですが、グレーのビニールに白のパイピング、というのも作ってみました。ちょっと夏っぽくて爽やかじゃないですか?ただ、こうやっていくつかパターンを作ってみて、もっとこうしたい、ああしたい、が出てくるのが開発なんですよね。次のミーティングに向けてまたいくつかパイピングのパターンを作ることとなりました。

そして数日後!

↑こんなパターンになってビニールカバーが進化しました!洗練されてきてる!!!!

左側はイエローのビニールカバーにネズボールというボール紙をベースにし、ホワイトのシルクで印刷したもの、中央は透明のビニールにゴールドに近いナイロン製のパイピングを施し、カバーとベースは角を丸くしました。右はグレーのビニールに同じくナイロン製のパイピングを黒で。クールに仕上がりました。

↑こんな感じでゴールドのパイピングを施したものはメニューブックには珍しい、割ピンと呼ばれるピンを使いベースとビニールカバーを固定しており、他にはないアプローチのものができたかと!しかしここからまた最終的な調整が入るのです・・・まだ用紙の検証も終わってないし・・・もう少しで完成です!

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